2008 年 19 巻 1 号 p. 18-27
レタス, コマツナ, ホウレンソウを試料として, 有機および慣行栽培された各野菜の官能評価試験を実施し, 次のような結果を得た。
(1) 生のレタスでは栽培法の違いによる差は認められなかった。
(2) 加熱調理後のコマツナでは, 有機が慣行に比べて甘味が強く, 味の総合評価も好まれた (p ‹ 0.05)。また, 栽培法の違いよりも, 品種間差が大きいことが示された。
(3) 加熱調理後のホウレンソウでは, 慣行が有機に比べ色が濃く, 外観の総合評価も好まれた (p ‹ 0.01)。
(4) レタス, コマツナ, ホウレンソウともに, 総合評価との関連が最も強かった項目は「味」であった。また「味の総合評価」と最も関連が強かった項目は「後味」であった。