日本食生活学会誌
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紅葉漬の諸成分および微生物について
遠藤 英子影山 志保角野 猛山田 幸二
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2000 年 11 巻 3 号 p. 296-301

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抄録

福島県の伝統食品である紅葉漬けのナトリウム, カリウム含量, 食塩濃度, 水分活性, 遊離アミノ酸組成, 脂肪酸組成及び微生物について検討し次の知見を得た.
(1) 食塩濃度, カリウム含量, Na/K比および水分活性は平均で, それぞれ, 6.1%, 143mg/100g, 16.9および0.936であった.
(2) 遊離アミノ酸総量は平均4, 215mg/100gであり, 主な遊離アミノ酸はグルタミン酸, プロリン, リジン, アンセリン及びロイシンであった.
(3) 総脂質量は平均3.1%, 主な脂肪酸はC16: 1, C18: 1, C22: 6であった. これらで63.5%を占めていた.
(4) 一般生菌数は対数平均値で6.573log/gであった. 分離菌は主にグラム陽性の球菌が検出され, それらは主に. Staphylococcus属であった. また, 腸内細菌科の細菌はKlebsiella pneumoniae及びSerratia marecenenceが検出された.

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