抄録
本研究の目的は,オンラインプログラミング演習環境にパフォーマンス・クライテリアを導入し,その役割を明らかにすることである.本研究では,オンラインプログラミング演習の実践を行ってきた.実施期間を通して学生のモチベーションが高い状態に維持された一方で,非同期の学びの進め方に課題が見られた.そのため,本研究では,学生が自己調整を行えるようパフォーマンス・クライテリアを導入して実践を行った.学生が行ったプログラミングの実行ログや質問紙調査,書き出したテキストデータ,作成した問題(クイズ)の傾向について分析した結果,非同期の学びにおけるプログラミング演習の取り組みにおいて,質と量がともに向上していた.さらに,パフォーマンス・クライテリアの活用に関する実態調査から,学生が自律的にプログラミングを学ぶ際に,学びに向かわせる役割や学びを支える役割,他者との学びをつなぐ役割があることが明らかになった.今後は,プロダクト・クライテリアを開発し,形成的アセスメントの実践を通して検証していくことが課題となる.