抄録
本研究は日本の「食の街道」と欧米の「フードトレイル」を取り上げ、1980 年代から2010 年代における日本の食によるまちづくりの変遷をたどり、食の街道に見られる日本のフードツーリズム開発の特性を分析するとともに、欧米のフードトレイルとの比較によりフードトレイルのマネジメント理論を明らかにしょうとするものである。予備的研究の成果として、欧米のフードトレイルに見られるステークホルダーの構造―地域の生産・加工、飲食サービス、小売り・観光の3 部門においてバランスの取れたマネジメントが見いだされた。今後のフードトレイルのさらなる調査研究によって日本でのフードツーリズム開発に寄与できると思われる。