抄録
本研究では、価値共創による現地情報サービスの考え方に依拠し、実践的な理論構築に向けた実証研究を行った。現地情報サービスの中でも紙媒体のガイドマップに焦点を当て、比較調査から利用者に与える影響を検証した。その結果、新ガイドマップは実際の観光行動で利用者の時間的肉体的精神的労力のコストを軽減し、また、観光経験を演出し経験価値を高める潜在的可能性が示唆された。これは、利用者を単なる情報の受け手ではなく、価値共創者として資源に位置づけることでマップが利用者の能力、すなわち価値を引き出す可能性を示し、価値共創概念による現地情報サービスの一定の効果と重要性を示唆する結果である。