2021 年 33 巻 3 号 p. 135-143
本研究では、インターネットホームページの調査及びアンケート、ヒアリング調査を行うことで、国の文化財指定を受けている日本各地の民俗芸能の保存団体が、いかに民俗芸能を公開し、継承と活用を両立させているかを明らかにした。保存団体の種類は、その特徴から 4 つに分類できた。民俗芸能の観光資源化に抵抗がある団体はほぼ見られないが、保存団体として積極的に広く公開する姿勢は見られなかった。保存団体が民俗芸能の活用を進めようとする際には、行政と連携をとることが一つの方策であると示唆された。