2021 年 33 巻 3 号 p. 95-100
本研究では、共用水道遺産に焦点を当て、日本国内におけるこれらの現存状況ならびに保存に至るそれぞれの経緯と意義を明らかにすることを目的とする。現地調査及び関係機関に対するヒアリング調査を通して情報を収集・整理し、今後の地域資産としての可能性を示した。日本各地における共用水道遺産の現存状況ならびに地域的位置づけについて、各々の移設・復元の経緯をもとに明らかにした。いずれも日本における水道の近代化と各地域への普及過程を端的に示す重要な土木遺産であり、英国と同様の文化財的な価値づけ、あるいは観光資源としての可能性の議論の必要性を提示した。