抄録
本研究の目的は、地域一体型オープンファクトリーについて、来訪者のニーズを明らかにすることにある。関西地域 16 か所の来訪者アンケート調査結果 300 人分について、探索的因子分析と構造方程式モデリングで分析を行ったところ、3 つの潜在変数「多様なサービス」「円滑な見学」「客層の明確化」が明らかとなった。このうち、現時点で取り組みが不足している「多様なサービス」への対応強化、具体的には、来訪者の(1)充実した体験・参加型プログラムへの支出、(2)製品の継続的購入、(3)飲食・宿泊施設の充実、(4)各種イベント開催等の要望に応えることで、「再訪意向(リピート)」(観測変数)向上が可能となる。