日本乳癌検診学会誌
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第27回学術総会/シンポジウム3
ABUS の使用経験から現状の検診システムを考える
三坂 武温
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キーワード: 超音波, 検診, ABUS
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2018 年 27 巻 1 号 p. 44-50

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抄録

J-START の結果が出てから早くも2年経過し,ますます今後の検診への応用が重要視されるのが超音波検査である。しかしながら厚労省では,有効性は理解しているものの,この検査併用による死亡率の低下を確認できないことを理由に対策型検診への導入を認めていない。死亡率の低下に関しては,今後のデータを待つしかないが,精度管理の面や検診の効率の面から現状の超音波検診における問題点をABUS を使用した観点で比較し考察してみた。当院は,平成20年7月に開院し,任意型検診,一般診察を対象として超音波検査を行ってきた。また平成27年11月よりABUS を導入,検診,診察への応用を模索してきた。以前検診学会おいてHHUS との比較を行い,検出能(拾い上げ)には問題のないことを発表した。今回はテーマとして超音波診断の問題点としてテーマをいただいた。当院での経験例をいくつか紹介しながら,ABUS の利点,欠点,HHUS との違いを検討し,今後の検診への応用について考察した。またこれを踏まえて超音波検診における現状の問題点を報告する。

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