日本乳癌検診学会誌
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第33回学術総会/ワークショップ3 ブレスト・アウェアネスは普及しているのか
学生が主体的に取り組むブレストアウェアネス
土井 卓子 井上 謙一川崎 あいか海野 敬子北田 翼有泉 千草指澤 祐二近藤 奈々江木下 博勝斉藤 好子
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2024 年 33 巻 1 号 p. 51-54

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抄録

乳がんの死亡率減少にはブレストアウェアネスが大切である。2015 年から鎌倉では医療者が大学の講義やイベント参加という方法でブレストアウェアネスを広めてきた。学生が医療の現場を目にしたことがきっかけで,2021 年から2 校で学生が主体的にマンモグラフィ検診を推奨する活動が始まった。栄養科の学生が乳がんにかかりにくい食生活を考え,献立の作成に取り組んだ。デジタルアートの学生はモノレールのヘッドマークと中吊り作成,ライトアップイベントのポスター作製,検診を推奨するSNSの配信を行った。思いがけない献立やプロには作れないみずみずしい感性のポスターやヘッドマークが出来上がり,好評を得ている。受け身では一過性の効果しかないが,学生が自主的に参加,研究,行動することで乳がんに対して関心と理解が深まり,次の学年やほかの学部の学生にも活動が広がり,ブレストアウェアネスの実践にもつながった。同じような活動を,全国でつなげて,連携を図り充実したいと考えている。

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