日本応用動物昆虫学会誌
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赤色けい光性たんぱく質(RFP)のウイルス不活化機構に関する研究
I RFPとウイルスとの間の沈降反応
林屋 慶三内田 由子姫野 道夫
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1978 年 22 巻 4 号 p. 238-242

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抄録
1) 家蚕幼虫の中腸および消化液中に存在する赤色螢光性たんぱく質(RFP)と家蚕核多角病体ウイルス(NPV)との間で特異な沈降反応がみられた。すなわち,RFPとNPVを毛細管重層法を用いて接触させると界面に白色環を,また凝集板上で混合すると白色沈澱が生じた。この反応の至適pHは7.5∼8.5であった。
2) RFPは家蚕軟化病ウイルス(FV)とも沈降反応をおこしたが,tabacco mosaic virus (TMV), Autographa carifornia virus (AcNPV)とは反応しなかった。また核多角体たんぱく,アルブミン,ヒストンのようなタンパク質とも反応しなかった。
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