日本応用動物昆虫学会誌
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ロウカイガラムシ類の地理的分布と生態-アンケート法による調査
III. 近年の増減傾向
大串 龍一
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1987 年 31 巻 1 号 p. 82-85

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抄録
ロウカイガラムシ3種の発生状況についてのアンケート調査の結果,次のことが知られた。
1) 近年,全国的にツノロウムシが増加の傾向にある。
2) ルビーロウムシは小地域ごとに増減が著しいが,全国的にはあまり変化がない。カメノコロウムシは小地域的にも全国的にも安定しているか,わずかに増える傾向があるように思われる。
3) 現場の技術者の見るところでは,ツノロウムシの増減には農薬散布と都市化に伴う環境変化の影響が大きく,ルビーロウムシでは天敵と農薬散布の影響があると考えられている。
4) ここに取り上げた増減傾向は,主として1967∼1976年のものである。
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