日本応用動物昆虫学会誌
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Fusarium病菌培養ろ液より抽出されたロビンネダニ誘引物質
真梶 徳純岡部 貴美子天野 洋桑原 保正
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1988 年 32 巻 1 号 p. 55-59

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抄録

ロビンネダニを誘引するFusarium菌培養ろ液中の成分を同定した。
1) 培養ろ液からは,低沸点のethanol, n-propanol, iso-butanol, iso-pentanol, 2-methyl-1-butanol,高沸点の2-phenylethanolが検出された。
2) Ethanol, n-propanol, iso-butanol, 2-methyl-1-butanolはそれぞれ単独でもロビンネダニを誘引した。これらを天然混合比で混合した場合は誘引活性は認められたが,等量混合すると誘引活性は消失した。
3) Iso-pentanolと2-phenylethanolは単独では誘引活性は認められず,後者はethanolと混合するとethanolの誘引活性を阻害した。

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