アジア市場経済学会誌
Online ISSN : 2759-6656
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オムニチャネルにおける生鮮食品ECの購買意向に関する研究
王 慧娟
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2024 年 27 巻 p. 1-11

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抄録

オムニチャネル時代に突入した小売eコマースにおいて,生鮮食品eコマース顧客のニーズにどのように対応し,顧客の購買意欲を高めるかは,小売企業が解決すべき喫緊の課題である。既存の文献では,オムニチャネルにおける生鮮食品EC(Electric Commerce)顧客の購買行動に関する研究は不足している。そこで,本研究では,SOR理論に基づき,オムニチャネルにおける生鮮食品EC顧客の購買意向の影響要因を考察する。オンライン調査を用いて527の有効なサンプルデータを収集し,重回帰分析を用いて仮説と媒介効果を検証した。その結果,ブランドイメージ,ウェブサイト品質,製品品質,物流サービス品質,アフターサービス品質は知覚価値(功利的買物価値,快楽的買物価値と社会的買物価値)を通じて,購買意向に正の影響を与えることが示された。このうち,功利的買物価値と快楽的買物価値は購買意向に大きな影響を与えるが,社会的買物価値は購買意向にわずかに影響を与えていることが明らかにした。

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