日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
原著
構造方程式モデリングによるケースアドボカシーに着目したサービス調整実践に影響を与える要因の検討
増田 和高
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2012 年 16 巻 1 号 p. 36-43

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抄録

本研究ではケースアドボカシーに着目したサービス調整とその関連要因について構造方程式モデリングを用いて検討することを目的に,近畿2府4県で就労する介護支援専門員400人を抽出し郵送調査を行った.先行研究に基づき,関連要因として「主体性を尊重した利用者理解」「サービス提供機関との連携」「上司・同僚からのサポート」を設定し分析を行った.欠損値のない190人のデータを用い分析を行った結果,ケースアドボカシーに着目したサービス調整との関連性の検証では「主体性を尊重した利用者理解」と「サービス提供機関との連携」が有意な関連を示した.また,「主体性を尊重した利用者理解」は「サービス提供機関との連携」からの影響を受けており,ケースアドボカシーに着目したサービス調整支援を充実させるうえでサービス提供機関との連携を介して利用者の情報収集を行い,主体性を尊重した利用者理解を深めることの重要性が示唆された.

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© 2012 一般社団法人日本在宅ケア学会
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