日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
研究
訪問看護師のワーク・ファミリー・コンフリクトと雇用形態との関連:フルタイム就労とパートタイム就労の比較
山口 善子増田 容子
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2013 年 16 巻 2 号 p. 24-30

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抄録

本研究では訪問看護師のワーク・ファミリー・コンフリクトが雇用形態により異なるのかについて検討することを目的とした.ワーク・ファミリー・コンフリクト(Work Family Conflict;WFC)とは仕事と家庭において異なる役割をもつ個人が,両方の役割を遂行するうえで感じる心理的葛藤である.A県下で稼働中の全訪問看護ステーション57か所のうち承諾を得られた56か所に勤務する訪問看護師を対象にWork FamilyConflict Scale(WFCS)日本語版を用いた調査を行い,回答に不備のない者236人を分析対象とした.フルタイム就労者とパートタイム就労者のWFCを比較して分析した結果,フルタイム就労者はパートタイム就労者よりも「仕事から家庭への葛藤」3次元と,「ストレス反応に基づく家庭から仕事への葛藤」が高かった.訪問看護師のWFCは雇用形態により異なることが明らかとなった.

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© 2013 一般社団法人日本在宅ケア学会
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