2022 年 25 巻 2 号 p. 191-199
目的:外来看護師が患者の在宅療養支援ニーズに気づくために行っている観察・実践の重要度と実施状況を明らかにする.
方法:全国436病院の外来看護師を対象とし,観察・実践項目の重要度と実施状況について無記名自記式質問紙による横断研究を実施した.
結果:1,015人から有効回答を得た(有効回答率63.9%).75%以上の外来看護師が41項目中39項目の観察・実践項目に対して重要であると回答した.重要である,実施していると回答する割合が最も高かった項目は,「患者から,症状の悪化や苦痛などの自覚症状の訴えがないか」であり,重要と回答する割合に対して実施している割合が低かった項目は,『患者・介護者の在宅サービスへの認識・申請状況』に関する項目であった.
結論:39項目の観察・実践項目に対して重要であるとのコンセンサスが得られた.『患者・介護者の在宅サービスへの認識・申請状況』については,実践に向けた教育の充実などの重要性が示唆された.