2024 年 27 巻 2 号 p. 64-74
目的:研究者らが考案した,与薬に関する訪問看護師とホームヘルパーの連携モデルの有用性の検討とモデルの精錬を行い,本モデルの実践共同体としての機能について検討した.
方法:訪問看護師,ヘルパー,在宅療養者の3者を1組とし,4組の研究協力者にモデル介入を2ヵ月間実施した.
結果:介入開始時は,【訪問看護師とヘルパーの各専門職の理解】,【他機関に所属する職種間の関係性の共通理解】,【連携の基盤作り】が行われることに,訪問看護師とヘルパーの関係性構築の特徴があった.1ヵ月後では,【他機関に所属する職種間の関係性の共通理解】の中で《大切なチームの一員としての意識》が芽生えた状態で【情報の共有と統合】が豊富にされるようになった.
考察:6事例中4事例で適切に与薬ができ,本モデルの有用性が認められた.また,【相互の学びあい】をはじめとする効果があり,実践共同体としても機能することが認められた.