日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
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高齢者の終末期ケアにおける「介護者の満足度」の構造―全国訪問看護ステーション調査から―
樋口 京子久世 淳子森 扶由彦島田 千穂篠田 道子
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2004 年 7 巻 2 号 p. 91-99

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抄録

本研究の目的は,高齢者を看取り終えた直後の「介護者の満足度」の構造を明らかにすることである.方法は,訪問看護を受けた後,自宅または自宅以外で死亡した65歳以上の利用者704人の「介護者の満足度」を示す発言内容の記載文を内容分析の手法で検討した.

その結果,満足度の構造は,①在宅療養開始時から死に至るまでのプロセス,②「死の迎え方」,③死別に対する意味づけ・解釈,に分類された.構成要素として①では「本人の自宅での過ごし方」「介護への評価」「サポートを評価」,②では,「安らかな死」「予期せぬ死」「見守りの中での死」「死にかかわる対応をした罪責感」「死亡場所の評価」など,③では,「介護者の死に対する肯定的な意味づけ」「死に対する尽きない思い」が抽出された.

「介護者の満足度」は,①高齢者本人の満足度をある程度反映すると思われる要素と,②介護者自身の介護への評価と,介護者の死別の準備に関する要素からなることが示唆された.

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© 2004 一般社団法人日本在宅ケア学会
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