日本健康相談活動学会誌
Online ISSN : 2436-1038
Print ISSN : 1882-3807
論文
中学校保健室登校支援における養護教諭の認識変化とその影響要因
籠谷 恵岡田 加奈子塚越 潤
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2013 年 8 巻 1 号 p. 117-130

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抄録

目的:「中学校保健室登校支援」における「養護教諭の認識プロセスとその影響要因」を明らかにすることを目的とした。

方法:「中学校保健室登校生徒」が「発達上、好ましい方向に向かっていると養護教諭が判断した」16事例をM-GTAにより分析した。

結果と考察:「中学校保健室登校支援」において、養護教諭は生徒理解が《深まり》、生徒の〈意思尊重〉をしながら〈支援範囲〉と〈優先順位〉の《見極め》を行う【判断プロセス】と生徒の《ステップアップの期待》と生徒に寄り添いながら支援をしていく《伴走者》としての思いを包含した【成長へのまなざし】を照らし合わせながら、支援を行っていた。また、【スクールメイト要因】は、生徒の《心理的変容》と《登校行動の変化》を包含した、養護教諭による生徒の【変化への気づき】に影響しており、これが新たに【判断プロセス】に至るというプロセスを経ていた。

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