2026 年 10 巻 1 号 p. 23-29
超高齢社会の進展に伴い,サルコペニア対策としての運動療法の重要性が高まっている。本総説は,2020年以降に報告されたシステマティックレビュー/メタアナリシス(SR/MA)を統合し,主要なコンセンサス・ガイドラインとの整合性を踏まえて考察する。レジスタンス運動は,握力,膝伸展筋力,歩行速度などの筋力・身体機能を一貫して改善する一方,筋量の増加効果は小さいことが示された。近年は,運動様式間の比較や用量反応関係の解明が進展し,強度・頻度を含む処方設計の重要性が示唆されている。今後は長期的アウトカムに対する検証と,エビデンスに基づく個別化された運動処方の確立が求められる。