2023 年 7 巻 1 号 p. 76-84
[目 的]
糖尿病性多発神経障害(以下,DPN)合併の有無によって,体組成と身体機能,およびサルコペニア有病率が異なる状況について,性差に着目して検討した。
[方 法]
糖尿病教育入院に参加した2型糖尿病患者119人をDPNの有無によって分類し,体組成と身体機能,およびサルコペニア有病状況を男女別に比較した。
[結 果]
男性においてはDPN合併群はDPN非合併群に比べて,体重(p=0.026),握力(p<0.01),膝伸展筋力(p=0.019)が有意に低く,サルコペニア有病率が有意に高値を示した(p=0.017)。女性においてはDPN合併群はDPN非合併群に比べて,最大歩行速度が有意に低値を示した(p=0.030)。
[結 論]
男性2型糖尿病患者でのDPN合併は四肢筋力の低下と高いサルコペニア有病率に関連したが,女性2型糖尿病患者でのDPN合併は身体機能の総合指標である歩行速度が低いことに関連した。