日本サルコペニア・フレイル学会誌
Online ISSN : 2759-8829
Print ISSN : 2433-1805
特集 悪液質研究と臨床の最新動向
慢性腎臓病と悪液質
加藤 明彦
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2024 年 8 巻 1 号 p. 22-29

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抄録

悪液質は体重減少,炎症状態,食欲不振を主徴候とした代謝異常であり,CKD患者の栄養障害(protein-energy wasting;PEW)およびサルコペニアの原因となる。PEWと悪液質の診断基準では体重減少が共通するが,PEWでは≧-5%/3ヵ月または-10%/6ヵ月であるのに対して,Asian Working Group for Cachexia(AWGC)の悪液質診断基準では≧-2%/3~6ヵ月に設定されていることから,AWGS基準の方が早期発見に優れる。保存期CKD患者では,AWGC基準の体重減少率が有用であるが,透析患者ではより軽度の体重減少率から生命予後に影響する。一方,AWGS基準のBMI(<21 kg/m2)については,妥当性は明らかではない。

CKD領域では悪液質の有無は十分に評価されていないことから,悪液質の病態を解明するため,さらなる臨床研究が必要となる。

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© 2025 一般社団法人 日本サルコペニア・フレイル学会
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