近年,急性期高齢心不全患者の健康関連有害事象に関連する可変的因子として,栄養状態が注目されている。約80%の急性期高齢心不全患者において,入院時に栄養状態不良が確認されており,適切なリハビリテーション介入のためにも早期の栄養評価が必要である。急性期高齢心不全患者の栄養状態を総合的に評価するものとして,様々な栄養評価法を用いたものがある。代表的なものとしてControlling Nutritional status,Geriatric Nutritional Risk Index,Prognostic Nutritional Index,Mini Nutritional Assessment,Global Leadership Initiative on Malnutrition基準などがある。これらの栄養評価は,それぞれ長所や短所があるため,状況によって使い分ける必要がある。急性期高齢心不全患者では,適切な栄養評価法を用いて,低栄養者を速やかに評価することがフレイル,サルコペニア,カヘキシアへの予防・治療の第一歩と言える。その上で,栄養管理と運動療法を組み合わせた介入を早期から実施することで,機能向上および健康関連有害事象の予防に努めることが求められる。