2025 年 9 巻 3 号 p. 412-416
[目的]歩行能力を正確に評価することは,日常生活動作能力の推定や転倒リスク予測など重要な情報となり得る。現在,10 m歩行速度,Time Up and Go Test(以下TUGと略す)が臨床で多く用いられている。The Figure-of-8-Walk Test(以下F8Wと略す)は直線と左右両曲がりのカーブ路を歩行する時間を測定し,より日常生活に近い歩行能力を評価できるとされている。10 m歩行時間とTUGを掛け合わせた内容であるF8Wが今後の高齢者評価のスタンダードになりうるか,各種身体機能評価の基準関連妥当性を検証した。
[方法]通所リハビリテーションの高齢者92例を対象とし,F8W,10 m歩行時間,TUG,握力,5回立ち上がりテスト(Sit to Stand-five test,以下SS-5と略す),20 cm踏み台昇降の基準関連妥当性について解析した。
[結果]F8Wと10 m歩行時間,TUG,SS-5,20 cm踏み台昇降テストとの間にp<0.001の正の相関が認められた。
[結論]各臨床評価指標との相関もあり,通所リハビリ利用の高齢者に対してF8Wは身体機能評価として基準関連妥当性があると考えられた。