行動分析学研究
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一般論文
日本におけるABAサービスの実態に関する調査
石井 拓久留宮 由貴江松田 幸都枝ネッポ 香織杉山 尚子竹島 浩司
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2026 年 40 巻 2 号 p. 82-98

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抄録

研究の目的 日本における応用行動分析学(applied behavior analysis: ABA)に基づく実践、特に質保証の実態を明らかにすることを目的とした。調査対象者 ABAに基づくサービス提供に関わる実践家であった。調査方法 実践家123名、ならびに373の団体で働く不特定の実践家に、オンライン質問紙への回答を依頼した。調査項目 回答者の属性に関する10項目(職場の種類、職種、立場、分野、対象者の年齢層、最終学歴、受けたABA教育、所属学会、所持資格、経験年数)、実践に関する6項目(アセスメント実施の有無と種類、個別支援計画作成の有無、データ収集の有無と種類、スーパービジョン、明文化された倫理規定への準拠、ABAに関して受けた研修の有無と種類)、および実践における日常的な問題に関する自由記述であった。結果と結論 246名の回答を分析した結果、クライアントに直接かかわるセラピストが76.8%で最も多く、全体の58.1%が早期介入にかかわっていた。また、独学または職場内外の研修のみでABAを学んだ者が32.5%、いずれの学会にも所属していない者が47.2%いた。実践に関しては、スーパービジョンを定期的に受けている者は12.6%、明文化された倫理規定に準拠する者は56.1%、行動のアセスメントや行動データの収集を行っている者は約60%にとどまり、質保証への課題が指摘できる。

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