認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
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セルフモニタリングを用いた就労支援が統合失調症患者の心理的状態に与える効果—Webシステムによる日報を通じて—
内田 空池田 浩之
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論文ID: 20-013

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抄録

本研究の目的は、就労後を見据え、就労前の統合失調症患者にWebシステムを用いたセルフモニタリングを導入し、その効果を検討することであった。就労移行支援事業を行う法人に通所する統合失調症患者2人を対象に導入とフィードバック(週2日のコメント+3回の振り返り)を行った。効果測定は導入前1回、導入後2回の計3回行った。事例1では自身の睡眠状態を把握し、振り返りのなかでその傾向に気づくことで、自ら改善するための方法を考えることができるようになった。事例2では幻聴や思考停止について、そのタイミングと傾向をつかむことで、自ら考えた予防策を実施し、継続することができた。最後に就労支援領域における支援方法と今後の課題について考察した。

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© 2022 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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