生物教育
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研究論文
ニワトリ卵発生を観察するウインドウ法の教材化
岩本 訓典梶原 裕二
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2000 年 41 巻 1 号 p. 2-8

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抄録

ニワトリ胚発生を連続して観察できるウインドウ法の教材化を検討した.卵殻の一端を約3cm切断した.切断面に透明なラップを被せ,保持リングで固定した.他の端にも保持リングを設置し,両リングを4本のゴンバンドで固定した.簡素化した主な点は以下のとおりである.38°Cの恒温器内に設置した振盪器の上で60回転で連続的に振盪させて発生させた.孵卵3日目に卵白を約4ml取り除いて空気層をつくり,さらに15日間50回転で振盪させて発生させた.その結果,約半数の卵が孵化3日前の18日間発生を続けた.その後,孵化までは到達していない.この方法は,哺乳類を含む有羊膜類の発生を学ぶ教材として教育効果は高いと思われる.

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© 2000 一般社団法人 日本生物教育学会
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