2018 年 45 巻 1 号 p. 33-40
心拍同様, 瞳孔径にも呼吸性変動があり, 生理状態, 心理状態により変動する可能性が高い. これに着目し, 瞳孔径呼吸性変動を用いた新しいバイオフィードバックトレーニングを提案する. Eye-Mark recorderにて瞳孔径を取得し, 被験者にフィードバックする. 同時に, 被験者に呼吸による瞳孔径制御を指示する. また, 被験者にLEDの点灯に連動した呼吸を指示することで, 輻輳反射誘起による瞳孔径制御と呼吸の同期トレーニングが可能であるかを検討する. 結果, 瞳孔径のフィードバックにより, 呼吸により意図的に瞳孔径制御でき, また, 瞳孔径と呼吸の同期トレーニングも可能である. 生理・心理両面での効果検証が今後の課題である.