行動医学研究
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総説
Evidence-Based Medicineについて
名郷 直樹
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1997 年 4 巻 1 号 p. 9-13

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抄録
Evidence-Based Medicine (EBM) はより質の高い根拠に基づいて医療を行っていこうという問題解決の一手法であるが、その大きな特徴は患者の問題から始め、患者の問題の解決に終わるという視点、行動科学に基づいたプロセスの組立にある。そして、そのプロセスは以下の四つのステップで示される。1. 患者についての疑問の定式化、2. 疑問についての情報収集、3. 収集した情報の批判的吟味、4. 情報の患者への適用。
注目すべきは、それぞれのプロセスが思考様式でなく行動様式として提示されている点である。患者の問題解決のための勉強を医師の行動という面からとらえ、よりよい患者管理を実現する、そこにEBMの特徴と目的が集約されていると考えている。
引用文献 (21)
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© 1997 日本行動医学会
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