行動医学研究
Online ISSN : 2188-0085
Print ISSN : 1341-6790
ISSN-L : 1341-6790
原著
中学生の喫煙ステージと行動関連要因との関係
大竹 恵子島井 哲志
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 7 巻 2 号 p. 117-124

詳細
抄録
本研究の目的は、中学生を対象に喫煙ステージと行動関連要因の比較を行い、自己効力感、社会的スキル、喫煙動機との関係を明らかにすることであった。調査は、中学1年から3年の男子197名、女子153名、計350名を対象に行った。その結果、1) 中学生の喫煙行動について、喫煙無関心期、喫煙関心期、喫煙準備期、喫煙実行期という4つのステージから理解することが妥当であると考えられた。2) 自己効力感と社会的スキルは、喫煙無関心期から喫煙実行期に移行するにつれて減少することが明らかにされた。3) 喫煙ステージは、喫煙動機に影響を及ぼしていることが明らかにされた。これらの結果から、ステージを考慮した介入やプログラムの開発は、喫煙行動の予防に必要であると考えられた。今後、より中学生を対象にした健康教育や1次予防などの健康増進活動が重要になってくると考えられる。
著者関連情報
© 2001 日本行動医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top