行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
1型糖尿病患児を対象としたキャンプがセルフエフィカシー, 病気に関する知識, ストレス反応, HbA1cに及ぼす影響(資料)
藤目 文子尾形 明子在原 理沙宮河 真一郎神野 和彦小林 正夫鈴木 伸一
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2009 年 35 巻 2 号 p. 167-175

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抄録

本研究の目的は、1型糖尿病患児を対象としたキャンプが、病気の自己管理行動に及ぼす影響を検討することであった。キャンプの前後に1型糖尿病患児28名に対して、自己管理行動に対するセルフエフィカシー、糖尿病に関する知識、ストレス反応、HbAlcを測定した。キャンプにおいて、ストレス反応が減少し、自己の症状把握に対するセルフエフィカシーの上昇が認められた。さらに自己注射や、糖分摂取、インスリン調節に対するセルフエフィカシーがストレス反応やHbAlc値を改善させる要因として示唆された。1型糖尿病患児を対象としたキャンプは、症状コントロールのための自己管理行動へのセルフエフィカシーや知識の向上に効果的であることが示唆された。

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© 2009 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
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