地域理学療法学
Online ISSN : 2758-0318
原著
計測者に設置した慣性センサによる関節角度計測の妥当性と信頼性の検討
城野 靖朋 野田 優希前田 吉樹山本 秀美池田 耕二
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 3 巻 p. 77-85

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抄録

【目的】本研究では慣性計測ユニット(IMU)のセンサを計測者に設置して関節角度を計測する方法(IMUrater)の妥当性と信頼性について検証した.【方法】健常成人16名を対象とし,IMUraterと光学カメラを用いた運動分析システム(OMC)を利用した計測方法との妥当性と,IMUraterの信頼性を検証した.【結果】IMUraterとOMCを利用した方法との重相関係数(CMC),二乗平均平方根誤差(RMSE)はそれぞれ0.93,31.20度であった.IMUraterのセッション内のCMC,RMSE,級内相関係数(ICC)はそれぞれ0.95,19.40度,0.92,セッション間はそれぞれ0.85,35.74度,0.19であった.【結論】IMUraterの相対的な角度に高い妥当性が確認された.セッション内の信頼性は高かったが,セッション間では時系列波形データの類似性であるCMCのみが高い信頼性であった.絶対的な角度は誤差が大きいことも確認された.

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© 2024 一般社団法人日本地域理学療法学会

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