聴能言語学研究
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第24回 日本聴能言語学会学術講演会 特別講演 命の交わりとコミュニケーシヨン
村瀬 学
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1998 年 15 巻 3 号 p. 129-133

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抄録
先進国では,移民,難民問題を抱え,一国の中の多言語,多文化問題に長年向きあってきていた.日本でもようやく80年代に入り,「日本」が抱える多言語,多文化現象に目が向けられるようになってきた.この多言語,多文化の問題の中に,実は「言語障害」と呼ばれてきた問題も含まれる面があるのではないか.「言葉」が「わからなくなる」という問題を,狭い意味での「言語障害」としてみるだけではなく,さまざまな言語を使うことでコミュニケーションしようとしてきた人間の,多言語,多文化が引き起こす問題としてもとらえる必要があるのではないか.しかし,そういう問題意識は「日本」の中からはなかなか生まれてこなかった.なぜなのか.それにはおそらく「日本人」のもつ「日本語」のとらえ方に関係する問題があったのではないか.今一度,日本語の歴史の中で,「言語障害と治療」の問題をとらえ直し,今後何を問題にしてゆくべきかを考える.
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© 日本コミュニケーション障害学会
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