聴能言語学研究
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〈地域リハビリテーションにおける言語臨床家の役割〉失語症者の作業所について
高橋 洋子
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2001 年 18 巻 1 号 p. 70-72

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抄録
失語症は完全に治癒することがない.ことばの障害をかかえて生活をしていかなければならない.一定の期間言語治療を受けた後,その後の生き方によって障害を受容し,かつ積極的に生きていくことが求められる.そのために失語症友の会が存在し,これは各地で広がっている.しかし,もっと毎日を生き生きと暮らす,継続的に仲間作りをしてコミュニケーションをはかっていく場が必要である.「つくし工房」は,そういう目的のために作られた作業所である.毎日通所し,作業や趣味活動を通して,さまざまな刺激を受けることにより,コミュニケーションの改善をはかることができる.失語症をかかえながらも,それを支障と感じず人の輪を広げていくことのできる「つくし工房」の役割は大きい.
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© 日本コミュニケーション障害学会
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