日本外科系連合学会誌
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症例
胃切除術後長期を経て発症した急性輸入脚症候群の3例
北村 好史横尾 直樹
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2007 年 32 巻 2 号 p. 162-166

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抄録
最近当科で開腹術を施行した胃切除術後長期を経て発症した急性輸入脚症候群の3症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。症例1は21年前に胃切除術の既往がある75歳, 男性。急性輸入脚症候群の診断で開腹術を施行したところ, 内ヘルニアが原因と判明, Braun吻合と空腸外瘻を造設した。症例2は25年前に胃切除術の既往がある65歳, 男性。腹腔内膿瘍を伴う急性腹症の診断で開腹術を施行したところ, 輸入脚穿孔による膿瘍と判明, ドレナージ術を施行した。症例3は8年前に胃切除術の既往がある87歳, 女性。輸入脚症候群の診断で開腹手術を施行したところ, 内ヘルニアを原因として輸入脚の一部が壊死に陥っていたため, 二期的にRoux-en Y吻合で再建した。いずれの症例も様々な術式を要し, 術後は長期間にわたる集中治療を要したが, 全例軽快退院した。3例とも胃切除術後長期を経た発症であり, 胃切除術後吻合に際しての本症発症予防を意識した吻合法の必要性が再認識された。
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© 2007 日本外科系連合学会
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