日本外科系連合学会誌
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症例
腹腔鏡下結腸切除術後ドレーン挿入部ポート孔より腸管脱出をきたした1例
牧角 良二小野田 恵一郎民上 真也石井 利昌瀬田 真一住吉 賢花井 彰芦川 和広小森山 広幸大坪 毅人
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2007 年 32 巻 2 号 p. 180-183

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抄録
症例は70歳代, 男性。上行結腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行された。術後経過は順調にて第7病日に下腹部のポート孔から挿入されていた腹腔内ドレーンの抜去を行った。抜去3時間後より腹痛を訴えたため, 腹部を診察するとドレーン抜去部より小腸の脱出を認めた。同日緊急手術を行い脱出腸管の還納と腹壁の閉鎖を行い, 第16病日に退院となった。近年, 腹腔鏡下手術の普及に伴い様々な早期・晩期合併症が報告されている。その中でポートサイトヘルニアの頻度は文献的に約1%と報告されており, 比較的稀な合併症と考えられる。しかし合併症を生じた場合, 再手術の負担・入院期間の延長など患者にとって不利益となる。原因を検討しポート挿入部位や閉創の手技の工夫により, その頻度は低下されると考えられる。今回術後早期にポート孔からの腸管脱出を生じた1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。
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© 2007 日本外科系連合学会
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