日本外科系連合学会誌
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症例
同時期に切除しえた直腸癌, 肝細胞癌, 膀胱癌の3重複癌の1例
田代 浄梅村 彰尚竹村 信行南村 圭亮堀 孝吏菊一 雅弘平田 泰坂本 昌義
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キーワード: 3重複癌, 肝細胞癌, 直腸癌
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2007 年 32 巻 2 号 p. 201-204

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抄録
診断技術の進歩や高齢化社会といった背景に伴い重複癌が発見される機会は増加している。今回われわれは, 同時期に切除しえた直腸癌, 肝細胞癌, 膀胱癌の3重複癌の1例を経験したので報告する。症例は74歳, 男性。主訴は便潜血。大腸内視鏡検査にて直腸S状部に2型進行癌を認めた。また腹部CT検査にて肝S2に2.5cm大の腫瘤を認め肝細胞癌と診断した。骨盤CT検査では膀胱内に3.5cm大の腫瘍を認め, 直腸癌, 肝細胞癌, 膀胱癌の3重複癌と診断した。同時期に切除可能と判断し, 膀胱癌に対し経尿道的切除術を施行し, その第13病日に直腸前方切除術D2郭清, 肝外側区域切除術を施行した。病理組織学的にも3重複癌であった。直腸癌と肝細胞癌の同時性重複癌の頻度は少なく, 更に膀胱癌を加えた3重複癌は稀である。いずれにも根治切除が行われれば予後は良好とされており, 適切な術前評価のもと治療法を判断することが望ましいと考えられた。
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© 2007 日本外科系連合学会
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