日本外科系連合学会誌
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臨床経験
大腸憩室手術症例の検討
椿 昌裕伊藤 友一藤田 昌紀渡辺 理砂川 正勝
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2009 年 34 巻 1 号 p. 22-26

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抄録

 大腸憩室手術症例の治療成績を検討した.対象は1994年6月から2004年2月までに当科で手術された大腸憩室疾患19例である.男性10例,女性9例,平均年齢56.9歳.憩室の存在部位は右側結腸10例,左側結腸9例であった.緊急手術が12例と多くを占めていたが,右側結腸憩室炎では術前虫垂炎と診断された症例が6例みられ,腹部CT検査が施行された症例は1例のみであった.汎発性腹膜炎を呈した3症例については原因となった憩室存在部位の腸管を切除したハルトマン手術を行った.この3症例を含め18例が軽快退院し,脳梗塞で他病死した症例を除いた17例の予後は良好であった.
 大腸憩室炎に際しては,右側結腸憩室炎は保存的治療を第一選択とし,汎発性腹膜炎を呈した症例ではハルトマン手術を行うべきである.

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© 2009 日本外科系連合学会
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