日本外科系連合学会誌
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症例報告
ESBL産生大腸菌感染により胃全摘術後にARDSを発症した1例
岡 哲弘藤原 康宏田辺 俊介野間 和広櫻間 一史元木 崇之高岡 宗徳白川 靖博山辻 知樹猶本 良夫
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キーワード: ESBL, ARDS
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2010 年 35 巻 2 号 p. 168-173

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抄録
 【症例】61歳,男性.【現病歴】めまい・タール便を主訴に内科受診.上部消化管内視鏡検査にて進行胃癌を認め外科紹介となる.【既往歴】特記事項なし.【経過】内科入院後57日目に胃癌に対し胃全摘術,Roux-en-Y再建,脾臓・胆嚢摘出術を施行.術前術中さらに術後3日目までにセファゾリンナトリウムの予防的投与を行った.術後3日目に突然に呼吸不全およびイレウスをきたし,呼吸不全重篤化し,ARDS(acute respiratory distress syndrome)となった.イレウスにて経鼻胃管を挿入し得られた消化液を細菌培養施行したが,結果が判明する前に経験的にカルバペネム系抗菌薬であるメロペネムを投与したところ奏効した.その後ESBL(extended spectrum beta-lactamases)産生大腸菌であることが判明し,メロペネムを継続投与したところ軽快し退院となった.【結語】今回われわれは胃癌により胃全摘術を施行後に早期にESBL感染症をきたし,ARDSを発症したが,経験的なメロペネム投与にて奏効し救命しえた1例を経験したので報告する.
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© 2010 日本外科系連合学会
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