日本外科系連合学会誌
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症例報告
Segmental arterial mediolysis(SAM)による内臓動脈瘤破裂の1例
館 正仁國枝 克行河合 雅彦長尾 成敏西科 琢雄田中 千弘
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2013 年 38 巻 2 号 p. 373-376

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抄録

症例は52歳,男性.突然の心窩部痛,嘔吐が出現したため近医に救急搬送となった.CT検査では肝,脾周囲にdensityの高い液体貯留を認めたため,腹腔内出血を疑い当院救命救急センターに転院搬送となった.当院での造影CTでは腹水の増量と,さらに胃体上部大彎側に接して,造影剤がpoolする30mm大の結節影を認めた.内臓動脈瘤破裂を疑い血管造影検査を行った.脾動脈造影において短胃動脈瘤破裂を疑ったが,流入,流出血管が非常に細くisolationが不可能であったため緊急手術を施行した.術中所見より病変は脾動脈から分岐する無名動脈瘤破裂と診断した.病理組織学的には中膜変性を伴った動脈瘤でありsegmental arterial mediolysis(以下SAM)による動脈瘤破裂と考えた.今回SAMによる内臓動脈瘤破裂の1例を経験したので文献的考察を交えて報告する.

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© 2013 日本外科系連合学会
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