抄録
von Recklinghausen病(VRD)はカフェオレ斑,神経線維腫を特徴とする常染色体優性遺伝疾患である1)2).VRDに消化管腫瘍性病変が合併することは少なくなく3),近年GISTの合併が注目されている.また,合併する大腸病変は上皮性腫瘍が多く,神経鞘腫を含めた非上皮性腫瘍の発生はむしろ上部消化管に多い3).
類上皮型悪性末梢神経鞘腫(Epithelioid malignant peripheral nerve sheath tumor:EMPNST)はSchwann細胞由来の悪性腫瘍で,すべての軟部悪性腫瘍の10%を占める予後の悪い疾患で,VRDの2~3%に合併するとされる4).EMPNSTは腹部では主に後腹膜腔,骨盤内腔,坐骨神経などから発生する疾患で大腸原発のEMPNSTの報告は少ない4).
今回,われわれはVRDに合併し術後急激な再発をきたしたEMPNSTを経験したので文献的考察を加え報告する.