抄録
症例は37歳女性.検診で要精査となり上部消化管内視鏡で胃体上部に30mm大の粘膜下腫瘍を指摘された.精査の結果GISTと診断され,さらにCTにて胃原発巣に隣接する約20mmの腫瘤を認め,原発巣の連続病変・腹膜転移・リンパ節転移が疑われた.手術所見では原発巣に隣接する腫瘤はリンパ節転移の可能性が疑われたため,腹腔鏡下にpick-up郭清を行い,原発巣に対しては腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS:laparoscopic and endoscopic cooperative surgery)を施行した.術後病理では原発巣は紡錘形細胞よりなる腫瘍で,免疫組織染色の結果胃GISTと診断され,隣接病変は同様の紡錘形細胞よりなる腫瘍辺縁にリンパ節組織を認め,リンパ節転移と診断された.現在,術後10カ月で再発徴候は認めていない.