日本外科系連合学会誌
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症例報告
二期的腹腔鏡手術により治療しえた重症間質性肺炎を併存した同時性大腸癌肝転移の1例
石川 隆壽高橋 典彦柴崎 晋本間 重紀川村 秀樹武冨 紹信
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2014 年 39 巻 4 号 p. 728-733

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抄録
特発性間質性肺炎(Idiopathic Interstitial Pneumonia:IIP)は一旦急性増悪をきたすとその予後は極めて不良である.症例は47歳の女性で,労作時呼吸困難にて精査し間質性肺炎と診断された.その際貧血に対する精査で盲腸癌および肝転移を認めた.間質性肺炎に対してステロイドを投与し,肺病変の増悪がないことを確認した.IIPの合併において急性増悪する危険因子である化学療法は困難であるため手術を選択した.長時間手術によりIIPの急性増悪の可能性も考慮し二期的手術を施行する方針とし,腹腔鏡補助下回盲部切除を先行して施行し,その後腹腔鏡補助下肝外側区切除および肝部分切除を施行した.IIP合併大腸癌の報告例は少なく,手術適応,治療方針,周術期管理に難渋する症例であった.今回IIP合併の同時性大腸癌肝転移に対して二期的腹腔鏡手術により安全に治療しえた1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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© 2014 日本外科系連合学会
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