抄録
目的:高齢者の肝癌症例が増加する中で,腹腔鏡下肝切除術(Laparoscopic Hepatectomy:以下Lap-H)が超高齢者に対しても安全に施行可能かを検討した.対象と方法:2008年1月より2013年6月まで当科で施行したLap-H102例中,80歳以上の肝癌症例13例が対象.完全腹腔鏡下に部分切除11例,外側区域切除1例,後区域切除1例施行し,80歳未満の症例と手術時間,出血量,入院期間,合併症を比較検討した.結果:13例全例が耐術可能であった.80歳未満の症例と比較して,手術時間,出血量,入院期間に有意差を認めなかった.また術後PSの低下や術後せん妄を認めた症例はなく,肝不全傾向など重篤な合併症も認めなかった.結語:適切な腫瘍・宿主因子の適応により,超高齢者に対するLap-Hは安全に施行可能と考えられた.