日本外科系連合学会誌
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原著
食道切除または胃全摘術後患者における新規経腸栄養剤(ENG-J)経管投与の有効性および安全性の検討―多施設共同,無作為化,非盲検,並行群間比較試験―
福島 亮治矢野 雅彦池尻 公二望月 泉野村 尚中川 悟生越 喬二高木 正和
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キーワード: 経管栄養, 食道癌, 胃癌, ENG-J
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2014 年 39 巻 5 号 p. 840-851

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抄録
目的:新規経腸栄養剤ENG-Jの有効性と安全性を既承認栄養剤を対照薬として比較した.対象と方法:食道癌で食道切除または胃癌で胃全摘術が施行された患者を対象とした.本研究は,ENG-Jまたは対照薬を術後3日目から10日間経管投与して,有効性および安全性を比較した多施設共同,無作為化,非盲検,並行群間比較試験である.主要評価項目は治験薬投与開始前から維持期終了の翌日までのRapid turnover protein(RTP)の推移,副次的評価項目は血清総蛋白,血清アルブミン,栄養指数(nutritional index:NI)の推移とし,対照薬との同等性を検証した.結果:安全性解析対象症例はENG-J群59例および対照群58例で,有効性解析対象症例はENG-J群が59例,対照群が57例であった.RTP,血清総蛋白,血清アルブミンおよびNI値で評価した栄養状態は両群で差がなかった.有害事象,副作用は両群で大きな差はなかったが,胃腸障害が最も多かった.結語:ENG-Jは対照薬のラコール®配合経腸用液と同等の有効性と安全性を示し,術後患者の栄養維持に相応しい薬剤と思われた.
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© 2014 日本外科系連合学会
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