日本外科系連合学会誌
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症例報告
腫瘍随伴症候群を伴い,術後早期に多発肝転移を認めた進行胃癌の2例
南原 翔安藤 幸滋安河 内由美佐伯 浩司沖 英次森田 勝相島 慎一三森 功士古江 増隆前原 喜彦
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キーワード: 胃癌, 腫瘍随伴症候群
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2014 年 39 巻 5 号 p. 900-905

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抄録
われわれは腫瘍随伴症候群(皮膚筋炎およびRS3PE症候群)を伴い,R0切除後早期に多発肝転移を認めた進行胃癌の2例を経験したので報告する.皮膚筋炎を伴った症例は根治切除が可能であり腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した.術後約1カ月後に多発肝転移を認め,化学療法を施行したが,術後7カ月目に死亡した.Remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema(RS3PE)症候群を伴った症例は腹膜播種を伴うStage Ⅳ胃癌と診断し化学療法を施行した.化学療法施行中に薬剤性間質性肺炎を発症しステロイド治療を施行した.間質性肺炎改善後,腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した.術中,腹膜播種を認めず,R0手術を施行できたが,術後4カ月目に多発肝転移を認め緩和療法の方針となった.
皮膚筋炎およびRS3PE症候群は腫瘍随伴症候群に属する疾患であり悪性腫瘍を合併した際は予後が不良であることが知られている.これらの疾患を診断した際には,悪性腫瘍を念頭に置き全身精査を行う必要がある.
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© 2014 日本外科系連合学会
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