日本外科系連合学会誌
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臨床経験
当院におけるITPに対する腹腔鏡下脾臓摘出術の検討
園原 史訓
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2014 年 39 巻 6 号 p. 1057-1061

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抄録
緒言:ステロイド無効および副作用が顕著な特発性血小板減少性紫斑病(以下ITP)は脾摘の適応である.対象と方法:2002年1月から2013年12月までのITPに対する腹腔鏡下脾臓摘出術15例を対象として,手術の安全性と治療効果を検討した.結果:手術時間中央値179分,術中出血量中央値20g,開腹移行例はなかった.合併症は1例(6.7%)で胃穿孔を認めた.当科初診時と術後1カ月の血小板数中央値はそれぞれ4.5万/μl(0.1~32.5万/μl),17.0万/μl(3.2~50.2万/μl)で脾摘後に有意な上昇を認めた(p<0.01).その後の経過観察中,2例(13%)が血小板数3万/μl未満となり,再発と診断された.結語:ITPに対する腹腔鏡下脾臓摘出術はほぼ安全に施行可能であった.脾摘後1カ月では全例で血小板の増加を認めたが,その後に低下する例もあるため長期的な経過観察を要すると思われた.
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© 2014 日本外科系連合学会
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