日本外科系連合学会誌
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臨床経験
食道胃接合部における表在型バレット腺癌と扁平上皮癌の差異
竹内 大輔小出 直彦奥村 征大鈴木 彰宮川 眞一
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2014 年 39 巻 6 号 p. 1049-1056

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抄録
「目的」食道胃接合部における表在型バレット腺癌と扁平上皮癌の差異を明らかにする.「方法」下部食道噴門切除・食道胃管吻合術を施行されたAeおよびAe/Gの表在型バレット腺癌11例,扁平上皮癌7例の臨床病理学的因子を検討した.「結果」表在型バレット腺癌では全例に胃食道逆流症を認め,糖尿病や高血圧の併存が比較的多く認められた.リンパ節転移はバレット腺癌の3例に認められた.表在型扁平上皮癌ではしばしば慢性肺疾患を併存し,他臓器重複癌も多く認められた.術後は全例PPIの内服を行い,自覚症状とLos Angeles分類の内視鏡所見に差を認めなかった.術後に新たなバレット腺癌の発生は認められていない.「結語」食道胃接合部の表在型バレット腺癌と扁平上皮癌の間にはいくつかの差が認められ,その診療にあたって留意すべきである.表在型バレット腺癌切除例の27.3%にリンパ節転移を有し,手術や内視鏡的治療の術前評価において注意が必要である.
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© 2014 日本外科系連合学会
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