抄録
症例は77歳女性.腹部膨満および食欲不振の精査加療目的に当院転院した.身長155cm,体重33.7kg,BMI 14.0.上腹部の著明な膨隆を認めた.腹部X線で胃および十二指腸の著明な拡張を認めた.腹部エコーでは,大動脈とSMAのなす角は24度であった.CTにて,十二指腸を挟む部位での大動脈とSMAの距離は6mmであった.以上よりSMA症候群と診断した.以前にも本症の既往があり,患者本人が手術による根治を選択したため,手術を施行した.臍部に12mmのカメラポート,左下腹部に12mm,左上腹部に5mmのポートを挿入.腹腔鏡下に十二指腸水平脚を露出し,Treitz靱帯から約30cmの空腸とENDO-GIAトライステープル60キャメル™(コヴィディエン社)を用いて逆蠕動に側々吻合した.術後9日目に食事摂取可能となり,20日目に紹介元の病院に転院した.